イタリアンレザーで手縫い長財布をつくる

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少し更新の間が空いてしまいましたが、夏が終わる前にお届けしたい…という想いで、毎日ワラーチを制作しておりました。生憎写真を撮ってアップする時間が有りませんでした!ご注文いただいた方には申し訳ありません。
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運命的?な革との出会い

昨日から今日にかけて、Sさんからご依頼の長財布1型の制作です。
今回いつもの栃木レザーではなく、特注で新しいイタリアンレザーを使用しました。イタリアトスカーナ州の革です。
イタリアトスカーナ州と言えば、我がくも舎のアイコン。舎用車のフィアットパンダ30『トレンタくん』もトスカーナ州ピストイアを走っていた車。遥々日本にやって来ました。何とも運命的なものを感じずにはいられません。

今日の任務は全て終了しました。

@fiatrusticaが投稿した写真 –

フランスノルマンディ地方の雄の成牛のショルダー部を植物タンニン鞣しした革です。ショルダー部ですので、首まわりのシワやトラ、血スジがみられる革ですが、上質な原皮のおかげで繊維の密度が非常に高く、しなやかでコシのある革です。特にオイルを足したり、ワックスをかけたりしなくても、メンテナンスは乾拭きだけで自然にエイジングが進んでいきます。

いつもの半裁の革ではなく、ショルダーですので無駄なく革が使えるのは良いですね。型紙に合わせてカットしていきます。
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くも舎のロゴを打刻します。打刻する際は水で濡らしておくのですが、水が弾くことなく浸透していきます。表面にややツヤがありますが、そのツヤはワックスで磨いたツヤではない証拠ですね。

パーツの下準備は終わりました!それにしても惚れ惚れするような美しい革です。
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ポケット部分を作っています。カードポケットの中心部には豚革で補強を入れています。そして中心部分を赤いラミー糸で縫い上げていきます。

ぐるり4方をポケットと一緒に縫い上げていきます。
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縫い上がったら、コバ(革の断面)を整えていきます。切り口の角はヘリ落としで丁寧に落として、ズレた革の合わせ目は革包丁で削って均します。

ヘチマ磨きとやすり掛けを繰り返して少しずつコバを仕上げていきます。
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イタリアンレザーで作った長財布が完成しました!Sさん大変お待たせいたしました。
※画像はすべてクリックすると大きく開きます。
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Comments

“イタリアンレザーで手縫い長財布をつくる” への2件のフィードバック

  1. 今回は無理いってありがとうございました お忙しいところblogupもしていただき感謝してます
    しばらくしたら別のものをお願いしますのでよろしくお願いします
    シェアさせてもらいました
    ありがとうございます

    1. コメント、シェア頂きましてありがとうございました。
      今回革のご相談頂きまして、私としても革のバリエーションが増えて嬉しい限りでした。
      こういうタイミングと言うのも何かの縁なんですね。

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