フィアットパンダのハンドルカバーを試作する

 

 

雨予報が一転、日中は日差しがあって、さらにぐんぐんと制作室は暖かくなって、暖房要らずの一日でした。さて、今日はいつもと違って試作デーでした。何を試作したかと言いますと、Dさんからご依頼いただいている、フィアットパンダの純正ハンドル用のカバーになります。

ブーメラン型のハンドルを探す

フィアットパンダの純正ハンドルは、1980年の一番最初の30/45のデビューから、1999年の最終版まで、ちょっとずつ形が変わっていきますが、今回制作するのはブーメラン型と呼ばれる初期型のハンドルになります。
舎用車のパンダ30『トレンタくん』についているのはブーメラン型ですので、試作にはちょうど良いんです。ボロボロになって交換したハンドルを倉庫から引っ張り出してきました。トレンタくんが日本にやって来た2009年当時にボロボロになったハンドルに自分で革を巻いたものです。

革はもうすっかりダメになってパリパリ状態。紐を切って巻いてある革をはがしてみます。

少し細かい事を言いますと、ブーメラン型のハンドルにも前期型と後期型があります。見分け方はカンタンで、前期型は茶色、後期型は黒色です。正確にいうと後期型の後にグレーの樹脂の最後期型があるようですが…。茶色の前期型はもれなく樹脂が劣化してボロボロと粉が吹いてきます。状態の良いものは稀でなかなか手に入りません。案の定革の下からボロボロのハンドルが出てきました。

黒い後期型は樹脂の素材が違うのでしょう、30年以上経ってもピカピカです。Dさんのハンドルは後期型のブーメランです。詳しい事はわかりませんが、どうやら1983年に4×4が登場した時に、30/45も黒内装に替わって、そのまま1000CL時代も後期型のブーメランを受け継いだようです。私のトレンタくんの前の1000CLも後期型ブーメランでした。

ただ、樹脂が改良された後期型でも、ホーンボタン周辺には白いヒビが入ります。これは後期型の宿命です。

 

まずはサイズをチェック

Dさんのハンドルは一旦仕舞って、私の予備のハンドルで試作してみたいと思います。端切れの革を2枚つないで1回目の試作をします。先ほどハンドルから剥がした革のサイズを測って革を切り出します。

つないで輪っかにしますので、端を革包丁で薄く漉いて手縫いでつなぎました。

それでこのまま巻こうかと思ったのですが、タンニン鞣しのヌメ革ですので、思ったように伸びてくれず、つなぎ目から革が裂けてしまいました…
そんなわけで、今度はクローム鞣しの柔らかくて薄い革に変更して再チャレンジです。以前何かに使えるだろうと買って仕舞ってあったシボのある革です。

なかなか良い感じに革が伸びてハンドルにフィットします。ハンドルは日光にも当たりやすく、手の汗や汚れにもさらされる環境ですので、クローム鞣しの革が向いているかもしれませんね。そして同じ理由で縫い糸も麻糸ではなく、ポリエステル製のビニモを使用します。今回は試作ですので、糸の色が揃っていませんが、どんどん縫っていきます。

試作品が縫い上がりました。本番はあと少しサイズの微調整が必要なようですが、概ねぴったり仕上がりました。

輪っかのつなぎ目を上にしてみたんですが、本番ではやっぱり下にした方がよさそうです。

今トレンタくんについてるハンドルは三代目のハンドルです。まあまあ綺麗に使っていますが、茶色の初期型は爪が当たっただけでも剥がれるのが難点。また新しいのを探そうかと思ってます…。

必要十分

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