懐かしの28mm ―M-ROKKOR 28mm f2.8 ライカMマウント―

先日大先輩から頂いたミノルタCLEをメンテナンスして、再びフィルムで撮りたい病が再発してしまいました。
CLEのファインダーを覗くとワイドな視野が広がるので、一瞬広角レンズでもつけたかな?と思いますが、視野の真ん中にある枠がCLE標準のM.ROKKOR 40mm用の枠のようです。
ミノルタやライカにはからっきし疎いので知りませんでしたが、CLEのひと世代前のCLは40mm・50mm・90mm用の枠があるそうで、28mmの枠は有りません。
ということはCLEは28mmを使うために生まれたといってもよさそうです。
M.ROKKOR 28mmを付けますと真ん中にあった40mm枠が消えてすっきりしますし、個人的にレンジファインダー機でなおかつ軽量コンパクトであれば絶対広角レンズです。

28mmといえばGR

カメラに本格的に興味を持ったのは20年前から使い始めたGR1sのおかげでしょう。


あえて説明は必要ないと思いますが、なんてことない外装と28mm f2.8レンズを搭載したコンパクトカメラです。これがまた出来上がった写真がとても良かった。写真を撮る事自体の楽しさを初めて知ったカメラです。
その後私の性格が災いして、オートフォーカスや自動巻き上げ、電子制御シャッター、液晶画面などの電池頼みの現代カメラでは満足できず、マニュアル機から中判カメラやハーフカメラにどっぷりつかることで、GR1sからは遠ざかったまま、デジタル時代に突入していくことになります。
デジタル時代はハーフサイズよりも小さいマイクロフォーサーズ機に、PEN-F用の大口径42mm F1.2(35mm換算で60mm相当)を付けて、もっぱら物撮りの仕事が多かったため、ボケを活かした写真を撮り続けることになりました。

M-ROKKOR 28mm f2.8 ライカMマウントの描写と作例

話が最初に戻りますが、28mmの広角の視野は、私にとって遠い過去の記憶の中にしかありません。
28mmの感覚を取り戻すべく、CLEに取り付けて撮り始める前に、フルサイズのデジタルカメラにM.ROKKOR 28mmを付けて、配送手配の合間などに撮影しています。
ところで、このM.ROKKOR28mmには前玉の水滴状のくもりと、コバ切れの持病があるようです。昔ミノルタ社では前玉の交換サービスをやっていたそうですが、交換しても再発するみたいです。
私のM.ROKKOR28mmはご多分に漏れず、コバ切れが出ていますが、くもりは有りません。実は前玉奥に2か所の穴が開いていて、くもりを物理的に除去したものです。
完ぺきなレンズの状態が良いという方には、我慢できないレンズかもしれませんが、下の写真を見てもらえばわかる通り、私は全く気になりません。むしろ、くもりが再発したとしてもいつでも除去できるので気持ちが良いですね。

逆光でテストがてら撮ってみますと、あれ、素晴らしい描写です。

絞り開放でも周辺光量は落ちるものの、ボケを活かしつつしっかりとした描写。
友人のアウトビアンキA112アバルト。ベスパ達。

絞るとシャープさが増します。これぞ広角。

徐々に28mmの視野に慣れて、思ったような写真が撮れるようになってきました。お気づきかと思いますが、縦長写真率が高い…。これは長年慣れ親しんだハーフサイズカメラのせい。横長写真が大の苦手なのです。



以上革以外の話題で失礼しました。

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