トートバッグ2型から長財布2型の制作へ


先週末は私事により急遽制作ストップさせて頂きました。お待ち頂いているお客様には大変ご迷惑をおかけいたしました。5年目スタートと同時に大変な慌ただしさです。
写真もろくに取れていない状態ですが、本日までの制作状況をダイジェストでご報告いたします。

トートバッグ2型の制作

先週末まで制作していたUさんのトートバッグ2型の続きです。

カバン本体の側面を手縫いした後、マチの部分を縫い合わせて、合わせ目のコバ(革の断面)を豆鉋で削り整えています。本体が完成したら持手と内ポケットの手縫いです。


トートバッグ2型の完成です。かなりのお急ぎ制作となり、まともに写真撮影すら出来ませんでした。

長財布2型の制作

お次はSさんからご依頼の長財布2型の制作になります。

長財布2型とは?

カードが6枚に、お札入が3か所、大き目のコインケース一か所のいたってシンプルな長財布です。コインを入れても広いコインケース内で広がってかさばりません。金具を一切使わず革の特性を利用した蓋でコインが落ちません。



黒のミネルバリスシオから

型紙から各パーツを切り出していきます。切り出しは革包丁一本。大きな革包丁など使ったりと色々紆余曲折ありましたが、薄い刃の付いたこの革包丁が一番綺麗に楽に切れます。

切り出したパーツのコバ磨きをしていきます。薄い1mmほどのパーツも丹念に磨きます。

お財布のカードポケット部分を作っています。ポケットの中央部分の特に力のかかる部分には補強のための豚革を入れています。今回Sさんからは赤いステッチをご希望頂きましたので、リネン麻糸でひと目ずつ手縫いしてポケットを固定します。

ポケット部の縫製が終わりましたので、次は小銭入れの蓋の部分の下準備です。こちらのパーツ丁寧にコバ(革の断面)磨きしておきます。

ユニットごとの下準備が完了しました。これからそれぞれのパーツを組み上げて、長財布の形にしていきます。

小銭入れの部分のマチを縫い合わせます。すべてが組みあがりますと磨きにくくなるコバを先に磨いておきます。これは磨き途中ですが、ミネルバリスシオの繊維の細かさと含まれる脂分で、綺麗なコバ磨きが出来ます。

小銭部分が縫い上がりました。蓋の部分のチェックをします。残すところはカードのポケットの縫付のみです。

カードポケットが本体部分に縫い付けられました。今日は一旦ここまで、明日コバの仕上げ作業と写真撮影をしてから発送予定です。

大往生

先日、岡山に住む私の祖父が享年102歳(満100歳)で他界しました。急遽制作をお休みさせて頂いたのはこの為です。岡山で最期まで付き添っていた父から連絡があり急いで駆けつけました。
昨年100歳の誕生日を笑顔で迎え、皆でお祝いをしたばかりでしたが、その後長い冬眠に入り、桜が満開になった暖かくて長閑な昼下がり、父に見守られながら安らかに永眠したそうです。まさに大往生でした。

こんな記事も読まれています。


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください