ようやく仕様が固まったトートバッグ(並)
昨日のお話になってしまいますが、これまでアンオフィシャルにつくっていたトートバッグ(並)を正式に商品ラインナップに加えることになりました。それに伴いまして名称もトートバッグ(並)から『トートバッグ業務A型』にすることにしました。理由は簡単で、B型やC型も展開予定だからという事と、『業務用』という無骨でプロ仕様な響きがたまらなく好きだからです。…と言いましても、無骨というには少々華奢でシンプルなデザインなのですが。
一番のポイントである革の切り出しから。商品説明にも書いたのですが、栃木レザーのヌメ革を薄く漉いた時でないと出ない、厚めの床ベロアを使用します。当然本来は革の裏側にあたる革ですから、表面の品質もマチマチですし、厚みのばらつきもあります。ここからトートバッグとして使えそうな部分を抜き出すので、希少な素材になります。栃木レザーの床ベロアは芯通し(革の芯まで染め上げる)の染料仕上げですので、発色が素晴らしく良いです。また、厚みは1.8mm以上の厚みのあるものを使用するようにしています。
素っ気ない1ポケットの内ポケットも同じ床ベロアを使用します。くも舎の刻印を打ったタグを一緒に縫い付けています。持ち手は栃木レザーの銀面(革の表面)付きの厚いベルトを使用します。
ヌメ革のシャープさを出したいので、持ち手の切り口は床面(革の裏側)のみ角を落としておきます。また、力のかかるマチの部分はカシメを打って補強しておきます。
本体と内ポケットは、くも舎に1960年台に大活躍していた足踏み式ミシン、ジャノメミシン製763号(南無三号)を使用して力強く縫っていますが、持ち手の付け根部分と、カバンの口の部分は白のラミー糸でしっかりと手縫いして補強しています。
これで完成です! 持ち手はトートバッグの内側に縫い付ける方式になり、表面にはステッチだけが出てきます。汚れと傷に強さを発揮するトートバッグ業務A型の完成です!
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トートバッグ業務A型
最高級の栃木レザーのヌメ革を薄く漉いた時にのみ出来る、芯通し(革の内部まで染色)染料仕上げの床ベロアをトートバッグの本体で使用した、汚れと傷に強い業務用トートバッグです。