kumosha hand stitched leather long wallet type1

長財布1型のお直しの話とワラーチ3制作

今日は夏日になるとの事でしたが、予報通り築40年の古い家なので断熱は全く効かず、狭い制作室の室温はぐんぐん上昇しておりました。
昨年はメインで使用しているパソコンのThinkpad X61sが、暑い室温と相まって熱暴走を繰り返しました。創業以来撮りためていた商品写真や制作写真が入っていたハードディスクのデータが消えたり、メモリが壊れたりと散々な目に遭ってきたため、これは仕事にならない!と新設備を導入しました。時間があったらそれもレポートします。

帰ってきた長財布1型

くも舎では手縫い製品に限ってですが、糸切れやほつれが生じた場合お直しを請け負っております。創業1年未満の3年前にご注文頂いたKさんの長財布1型が入院してきました。

手元に届いた長財布1型と対面しました。3年間お疲れ様です。初期の頃は長財布の折れる部分もステッチしておりまして、そこが日々の使用によって擦れ、ラミー糸が切れてしまったようです。それにしても革の方は傷やシミはあるものの、状態としては健康そのもので、何とも味わい深いエイジングです。本当にご愛用頂いてるんだなと実感しました。


長財布1型を縫い直す

それではリペアの開始です。糸切れを起こしているステッチ部分を含め4方すべての糸を解き、パーツを一旦分解します。

新しい白糸でもう一度手縫いしていきます。昨日ご報告した通り、使用糸は新しく採用したリネン麻糸です。4方をぐるりと縫い上げましたら、コバ(革の断面)を綺麗に磨き上げます。擦れやすい部分は少しだけ目打ち部分を凹まして糸が革に埋まる様にしました。

長財布がよみがえりました

真新しい白ステッチで長財布がよみがえりました。これでスッキリした気分で再びご使用いただけると思います。Kさんご相談いただきましてありがとうございました。


この商品は購入いただけます

今日は夏日らしくワラーチ3の制作も進めましたので、そちらもレポートします。

歩くためのサンダル。ワラーチ3とは?

メキシコ山岳部のタラウマラ族が古タイヤと革ひもだけで作ったサンダルを参考に、普段街中を『歩くためのサンダル』に特化させて、丁寧に手作りしたのがくも舎のワラーチ3です。特厚革をベースに、手揉みで柔らかくしたカラフルな牛革紐を組み合わせて、足をしっかりホールドします。一本の革紐から生まれる開放感を楽しめます。


墨色のワラーチ3をつくる

本日制作したのは2足。どちらも墨色紐のバージョンになります。まずは革に鼻緒を付けて大まかな形のサンダルを作り、手作業で足形に合わせて革をくり抜いていきます。

本体がくり抜けたらヘリ落としで縁を均しておきます。その後本体をふんわりと起毛させてから、くも舎の刻印を打刻して本体は完成です。


墨色の紐を通せば完成です!

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