はじめての革手縫い:糸始末(縫い終わり)編

六花手縫いリネン麻糸を購入頂いた方向けに革手縫いの糸始末(縫い終わり)をお伝えしたいと思っています。

全60色のロウ引き天然リネン手縫い糸はこちらから購入可能です
くも舎製品で採用。天然リネン(亜麻)100%のロウ引き済みレザークラフト用手縫い糸を販売中です。毛羽立ちが少なく、強くて滑らかな使い心地。1スプール1,400円(税込)何本買っても送料は全国一律360円です。

糸始末(縫い終わり)とは

ちょっと下の写真を見てください。四角いごく普通の緑の革を手縫いしたものです。使用している糸は熱で溶かすことのできないリネン麻糸。表を見ても、裏を見ても糸始末(縫い終わり)の形跡が見当たりません。どちらから縫い始めたかもわかりません。

こちらはどうでしょうか。今度は1辺だけステッチがありません。革包丁を収めるのにちょうどよさそうです。こちらも表裏見ても糸始末(縫い終わり)の形跡が見当たりません。

こんな糸始末(縫い終わり)の方法をお伝えしたいと思います。

おことわり

これから書かせていただく、手縫いの糸始末(縫い終わり)の方法は、くも舎創業から現在に至る間に、自分なりに少しずつ工夫して確立していった糸の始末方法です。
他にこういう糸始末(縫い終わり)をされている方が居るかどうかは不明です。今のところ自分にとってのベストな方法ですが、今後もっと良い方法があれば糸始末(縫い終わり)の方法は変わっていくでしょう。

麻糸の糸始末(縫い終わり)に必要な3要素

熱止めなどが出来ない、リネン麻糸やラミー糸など、麻系の糸始末(縫い終わり)には、基本的には下記3つの共通要素を行います。これが欠けるとしっかりした糸始末(縫い終わり)は出来ません。

縫い返し:ステッチを一目ずつ戻す事でステッチが二重に入り、強度が増し、糸もしっかり締まります。
ボンド:最後の本結びをする時に結び目にボンドを付けます。結び目のほつれを防ぎます。
本結び:最後の最後、糸は本結びすることによってシッカリと留まります。

ちなみに本結びとはこんな結び方です。
左が本結びです。右が良く間違ってしまう縦結びです。

糸始末(縫い終わり)の種類について

それではどういう種類の糸始末(縫い終わり)があるのかを分類してみます。レザークラフトのほぼ全ては大きく分けて二つに分類されます。くも舎ではほとんどの製品が青枠に分類されます。

青枠の開放部が有るものをさらに分類すると、『三方あき』、『一方/二方あき』に分けられ、そのうち『三方あき』については、端まで縫わない『A』と端まで縫う『B』に分かれます。※上記の図にはありませんが、厳密に言いますと一枚革にステッチを入れる『裏面あき』というのもあります。

下記は六花リネン麻糸を1スプール以上購入頂いた方向けの限定コンテンツです。
閲覧をご希望の方は、下記より六花リネン麻糸を購入頂きパスワードを入手してください。

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Comments

“はじめての革手縫い:糸始末(縫い終わり)編” への2件のフィードバック

  1. はじめてお便りいたします。
    レザークラフトを始めて2年の初心者です。(恥ずかしながら、先月71才を迎えました。笑)
    ブックカバー、ペンケース、名刺入れなどに取り組んでいます。
    この度は六花のリネン糸に出会えて、とてもうれしく思っております。
    ビニモやポリエステル糸では色合いや締まりに満足できず、さりとて一般の麻糸ではケバがひどくて悩んでおりました。
    そんな中で御社からケバ立たずコシのしっかりしたリネン糸を手に入れることが出来て、驚きと共に満足しております。
    また、革手縫いのノウハウまで公開して頂きありがとうございます。
    早速挑戦しております。
    くも舎様の技術に少しでも近づきたいと考えております。
    レベルアップしたならば、一度我が作品を見て頂ければと勝手なことを夢想しております。
    今後ともよろしくお願いいたします。

    1. この度は購入頂きありがとうございます。六花リネン糸気に入って頂けたようで嬉しい限りです。私自身この糸に出会えたことで制作物のクオリティが上がることを実感しています。
      謙遜されていますが、2年も続けば凄いことだと思います。私はなんとか7年ほどお仕事として続けておりますが、まだまだ未熟なところもあり、とても威張れるような技術ではありません。
      拙いブログですが、少しでもレザークラフターの方々のお役に立てれば幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。

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